扇子(オリジナル扇子)と私たち
高温多湿な日本の夏を快適に過ごすため、現代社会ではエアコンが普及しています。ただ、このエアコンは、ほんの30年ほど前まで一般家庭に普及することはありませんでした。その前には扇風機。電気が一般化する前には、風鈴や団扇、そして扇子(オリジナル扇子)が使われていました。
扇子(オリジナル扇子)の歴史はとても古く、平安時代に遡ります。それよりはるか前、中国から風を送る道具として団扇が伝わりました。団扇自体は中国で発明されたようです。これが日本に伝わり、改良が加えられ、今の扇子(オリジナル扇子)とデザイン的に変わらないものが生み出されたのが平安時代です。今から1000年以上前の日本においても、「カイゼン」が行われていたと思うと不思議な歴史を感じます。
現代日本においても海外で発明されたものが、日本で改良され、世界に旅立っていったものがたくさんあり、これらが技術立国と呼ばれるひとつの理由になっています。戦後まもなくアメリカで役立たずと思われていたトランジスタが、日本の改良により全てといってもいい家電製品内に使われているのと同じようなことが、はるか昔、平安の世でも起こっていたわけです。そういう意味で扇子(オリジナル扇子)は日本改良技術の源なのかも知れません。
扇子(オリジナル扇子)が生み出されると同時に、この道具は、お茶や歌、絵画など文化にさまざまな影響を与えました。源氏物語には、たくさんの扇子がでてくるシーンがありますし、扇子は歌を運ぶ媒体としての役割も持っていました。また絵画の世界においては、扇形という、扇子(オリジナル扇子)に貼り付けることを前提としたキャンパスの形が生み出されました。はるか昔、印刷技術などまだなかった時代からでも、無色の味気ないものを使うより、「この世でたったひとつ」のオリジナルを求める人々がいたからこその発展でしょう。
今も昔も私たちは「よい品」を望んでやみません。大量生産品から、高級な手作り品やブランド品へ、そして、それをも超えた誂えの一品へという流れは、扇子(オリジナル扇子)に限らず、衣服や小物、宝飾品に至るまで共通の流れありましょう。「より良いものを求めたい」「他にはない、この世に1つのものを保有したい」というのはとても贅沢なことともいえます。でも扇子ならビックリするほどの金額を投入する必要はないのです。むしろ、あなたにあった紋様を見つけたり、利用シーンに合わせて考えるといったことに時間がかかるのではないでしょうか?
日本の伝統的な紋様に見とれる。四季を感じさせる品をもって街に出る。あるいは冠婚葬祭や行事などにあったものを持つ。そんな贅沢な時間を提供してくれるのがオリジナル扇子でありましょう。
もちろん、好きな写真から絵柄を選んだり、作り方は人それぞれが自由に選べます。既成品を買うことに飽きたり、今使っている扇子が使いにくいと思っていたら、扇子を新調してはいかがでしょうか?世界にひとつのオリジナル扇子は、ひと時の涼を私たちに与えてくれるだけでなく、その絵柄で私たちを楽しませてくれることでしょう。





